管理職って何のために目指すんだろう

 世の大多数の人が(?)管理職を目指そうとするのは、みんながそうしているから思考停止して自分も目指そうとしているのではないかと思ってしまいます。中には組織のトップにいることで実力を発揮できるような、トップに向いている人もいるでしょうから、そういう人は別として、「管理職を目指すのが普通」みたいな考えには賛同できないです。

 管理職を目指さない理由ならいくつか思いつきます。

 まず、今は年功序列型賃金制ではなく成果主義へ変化しています。年功序列型の場合は有無を言わさず「賃金が上がっていってしまう」ので年を追うごとに会社の思惑に沿った成長をする必要がありますが、成果主義というのは、お金さえ足りればそこから上を目指す必要は特にないのです。

 2番目に、管理というのは業界を問わずどういう会社もやっていることであって、こういうものは優れたコンピューターシステムを開発すると、その開発会社にとっては非常に大きいメリットになるので、自動化されやすいのです。

 3番目はピーターの法則です。優れた成果を出して昇進して次の階級に進むというのは、成果を出せなくなった職位で昇進が止まり、成果を出せない職位にいつまでも留まることになるのです。職位など気にせず、その人の適正に見合った仕事をするべきだと思います。

 4番目はちゃんと説明できているのか自信がないですが、ある時代には多数の人が長い工期を使った仕事も、技術が発展すると、同じようなことをやるにも少ない人で少ない工期で作れるようになるわけです。これは担当者からすれば、時代とともに、自分ができる範囲がだんだん広くなっていくことを意味します。いずれ、何かを成し遂げるために会社なんていらなくなるんじゃないかと思っています。

 管理職、目指した方がいいんですかね……。私はそんな気になれないです。