予定は塗り替えるためにある

 予定通りに物事が進まないことを嘆く必要はない。予定と実績が合わない場合、実績の方が常に正しい。予定は空想に過ぎない。予定というのは、その通りに進む証拠など全くないのにも関わらず決めてしまった空想である。予定には想定できなかった作業の工数が含まれていない。すべての作業を事前に正しく想定しておくことは不可能である。未来を完全に予測することなどできないからだ。

 これに対して、実績というのは実際に起きた事実である。予定とは違って揺るがしようがないのが実績である。予定の時点では想定できていなかった作業の工数も、実績には含まれている。実績が予定よりも遅れているのであれば、実績を基準にどの程度の早さで作業が進むのかを考えなければならない。納期がいつだからこのタスクはこの日までに終わらなければならないなどと必要性に駆られたところで、事実に逆らうことはできない。事実は受け入れるしかない。実績は常に正しい。予定の方が正しいケースはない。遅れが生じているのであれば、その時点までに進んできたペースを基準にして、予定を塗り替えなければならない。