社会人に大切なことは知恵袋が教えてくれた

 就職活動していた頃、エントリーシートに何を書けばいいのかよく分かっていませんでしたが、就職してから10年ちょっと経過して一体何が役に立ったのかを振り返ってみると、Yahoo!知恵袋をやっていたのが結構良かったかもしれないと思います。

 Yahoo!知恵袋は世間一般の人にとってはただのQ&Aサイトでしかないのですが、知恵袋で3000件回答してきた私にとっては1つの経験になったサイトでもあります。

 Q&Aグレードを上げるために回答数を稼ぎたいときとベストアンサー率を高めたいときとで、とるべき行動が変わってきたりします。回答数を稼ぐのは回答を思いつく質問をとにかく探すわけですが、ベストアンサー率を狙うときは回答期限ギリギリの回答がついていない質問を狙い、古い質問の検索結果ページをブックマークしたりします。

 …という具合で、そのとき何を狙うかで、自分がとるべき行動が変わってくるわけです。

 この結果だけを見るとたいしたことはなくて、「そりゃそうだろう」と思えるような当たり前のことかも知れませんが、実際、仕事をしていると、今までのやり方を変えたほうがいいのか、それとも、従来のなれたやり方を続ける方が合理的なのか、判断を間違えると残業が多くなったりします。

 また、質問者の中には、困ったことがあって質問をしているのに状況をうまく説明できていない人もいます(というより結構な割合の質問者がそうです)。そういう人の質問の意図をくみ取るのもベストアンサーを狙うには必要な資質だったりします。

 Yahoo!知恵袋をやっていて、自分が成し遂げたいことに応じて戦略を変える、あるいは、人が言おうとしていることの本質を見抜くということが、いつの間にか身についていたことになります。